SPECIALISTスペシャリストたち

SPECIALIST.03

その熱の対処法は
箱田が解決策を必ず見つけます。

SPECIALIST INTRODUCTION

成田製作所 営業部

箱田 勝彦1996年入社

右も左もわからない中、齧りついて学んだ「燃焼設備」

「キミらはいったい何をしに来てるんだ!できないでは許さんぞ!」
成田製作所で初の大卒新人だった私に、容赦なく詰め寄られた場面は決して忘れることはないでしょう。
お客さまは大手のエンジニア。こちらは生産設備サプライヤー‥‥なんですが、専門知識を持ち合わせない若造です。今の時代にはそぐわない話ではありますが、厳しく育てられた新人時代の経験は本当に貴重で、今振り返ればむしろ感謝です。責任ある仕事を与えられることにヤリガイを感じて入社したのですが、いやいやちょっと待って。教えられる前に任せられるってヘンですね。若手にそんな重要案件を任せる当時の組織体制も昭和ならでは。それが許された時代でした。

基本設計とはなんぞや?と体当たりで学ぶ日々

とある家電メーカーの生産設備を担当した時のこと。蛍光管の真空状態をつくり出すことが求められました。今なら「電極を加熱するHCFL(蛍光管)がCCFL(冷陰極蛍光灯)に移行してやがてLEDになり…」なんて基本中の基本のことでも、当時の私には未知の分野。仕組みの理解からスタートします。図面ひとつだってまともに仕上げるまでには時間がかかります。課題解決策の提案なんて遠い道のり。片っ端から資料を読み漁り、取引先に学び、四苦八苦して描いた図面、ダメ出しを食らった企画提案の数だけ成長を重ねてきたましたね。まさしく真空から出発したキャリアだったと言えます。

積み重ねてきた知識と自らの経験をしたためたメモ達はまさに努力の結晶

ご要望の答えは何が何でも見つけ出す。

NARITAでは、あらゆるメーカー向けの生産設備を作っています。家電の蛍光管から始まった私のキャリアですが、その技術はどんどん応用が拡がっています。食品、樹脂製品、インフラなど、想像を超えた分野で私たちの熱技術が舞い込んできます。
それも汎用的な装置ではなく、どれもこれも初めて知るニッチなご要望ばかり。そして難易度の高い設備ばかり。解決策は見えないことばかりです。私たちは「お客様が最終的にどんな製品を作ろうとして、どんな課題を抱えているのか」を、しっかり把握することが重要になってきます。
ネットで気軽に検索できない時代には、社内に残された資料や図書館に出向いて専門書にかじりついていました。その答えを自分で見つけるのが箱田の流儀です。

熱技術については成田製作所が解決する。

固める、溶かす、成形する、接合する、動かす、強度を増す…、モノを作る上では何かしら「熱」を使うシーンが必ずあります。低温だろうと高温だろうと、熱エネルギーの応用は今の社会に不可欠です。そしてお客様の求めている成果がどこにあるのかを理解し、燃焼に関する課題解決の検証を繰り返し、対処法に知恵を絞る。そしてお客さまにとっても効果的なメリットの見える技術提案ができる。この分野についての技術力は唯一無二だと思っています。エッジが立った提案が可能になれば無駄な価格競争にまみれることもなくなります。私たちの提案によって課題解決を見出すこの仕事に本当にやりがいを感じています。どんなお客様にも臨機応変に対応していくことで、自分の中の引き出しが増えていくのです。

顧客が困っていれば世界のどこへでも。

何ごとも現地現物主義です。数年前。とあるお客さまから「カナダの工場設備の点火の不具合を診てほしい」とご依頼を受けました。緊急とはいえ、まさか翌日に飛行機でカナダへ向かうなんて想像もしていませんでした。現地につくと青く燃えているべきバーナの炎がなぜか緑色をしていました。唖然‥‥。なぜ銅(らしきもの)が燃えている?3日分の旅支度しかしていないのに解決に2週間も滞在したのです。
‥‥てな無茶なご要望でも、時間さえかければ確実に解決の糸口を見つけることはできます。
が、このノウハウを社内で共有化していくことが今後の課題ですね。箱田の経験値のナレッジ共有、どうしましょ(笑)。